【スペイン・フラメンコ復興ニュース】“ソファでフラメンコ”をみるフェスティバル

 大方のお店が営業再開、バルやレストランも一部は店を開け、少しずつ、セビージャの街にも日常が戻って来ている感じです。とはいえ、未だ立ち飲み禁止なので、立ち飲み中心のタパがおいしいバルなどはまだ閉まったままです。

セビージャはフェーズ2で、劇場やタブラオなども屋内で定員の3分の1で50名までという制限付きで再開できるのですが、まだフラメンコ関係で開いたところはないようです。タブラオは外国人観光客が戻ってこないと営業は難しいということで、来年までの閉鎖を決めたところもあるようです。

スタジオの中には6月再開というところもあるようですが、それに先駆け、オンラインでクラスを行ったりするアーティストたちも多いようです。皆、先の見えない大変な日々を送っています。そんなアーティストたちをサポートしようというイベントが行われます。

題してオンライン・フラメンコ・フェスティバル『ソファでフラメンコ』。おうちのソファからフラメンコを観ましょう、ということなのでしょう。

https://www.youtube.com/watch?v=vDZqYxaGRHo&feature=emb_title
毎週このYouTubeでビデオが観られる予定です。

6月4日から毎週週替わりでアーティスト提供の公演ビデオが1週間に渡って公開されます。公開は毎週木曜日スペイン時間19時(日本時間は金曜2時)からで、プログラムは以下の通り(リンクはこのフェスティバル公式ウエブの各演目解説/スペイン語です)。
6月4日〜10日    ダビ・ペレス『プンタル』
6月11日〜17日  カリメ・アマジャ『ラ・フエンテ』
6月18日〜24日  ニノ・デ・ロス・レジェス『ティエラ』
6月25日〜7月1日 チョロ・モリーナ『アビソ:バイレ・デ・ヒターノス』
7月2日〜8日   ラ・モネータ『ムイ・エスペシアル』
7月9日〜15日    ポル・バケーロ『アントホ』
7月16日〜22日  アドリアン・サンタナ『シンボシス』
7月23日〜29日  モニカ・フェルナンデス『コマドレ』

参加アーティストたち

それぞれのビデオは1週間のみの限定公開となります。
公式ウエブ(英語/スペイン語/チェコ語)から寄付ができ、ウエブ制作や送金手数料などの経費以外は全額アーティストに贈られるそう。
寄付は5ユーロ/ドルから40ユーロまで金額を選べます。送り先(すべてのカンパニーもしくは個々のカンパニー)の名前を選び、クレジットカードで支払う形になります。小額でもアーティストの励みに、助けになるはずです。

実力派中堅アーティストが揃っています。いずれも劇場公演だと思うのですが、公演も場所や回数など限定的なものが多いので、それぞれの踊り手たちをより知る、いい機会になると思います。

映画『ジプシー・フラメンコ』に出演していたカリメ・アマジャやセビージャのへーレン財団フラメンコ学校元教授のチョロは新宿のタブラオ、ガルロチにも出演していましたし、モネータもイベリアなどの招聘で来日経験があります。ダビ・ペレスやアドリアン・サンタナも日本人ダンサーとの共演で来日しています。ポル・バケーロとモニカ夫妻はアントニオ・カナーレス舞踊団出身。ニノはチック・コリアと共演していて今回公開するのは3作目とか。

ぜひ、彼らの作品を観て、寄付をして、より良いフラメンコの明日につなげましょう。

なお、このイベントを主催しているのはチェコでフラメンコ祭を主催している会社。なのでチェコにあるスペイン大使館などが後援しています。

●過去の【スペイン・フラメンコ復興ニュース】はこちら

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