【スペイン・フラメンコ復興ニュース】フラメンコ・アーティスト協会発足

【スペイン・フラメンコ復興ニュース】
Vol.1 フラメンコ・アーティスト協会発足
文=志風恭子

 3月14日の警戒事態宣言発令で、翌15日からは移動制限が始まり、食品店を除く商業施設は全部閉鎖。スーパーや薬局などで日用品の買い物はできるものの、劇場もタブラオもスタジオも全部閉鎖、というスペインです。

セビージャ。©Kyoko Shikaze

 そんな中、フラメンコ・アーティストのための協会が設立されました。その名はウニオン・フラメンカ。ウニオンは団結、そして組合/協会という意味。団結することで、声を持ち、自らの権利を守るのが目的です。普及、発展を目的とする日本のフラメンコ協会よりも、組合的意味が強いのが特徴。実際、弁護士事務所をオフィスとし、法的な助言をしてくれるそうです。また、協会ができることで、政府をはじめ、対外的にフラメンコとしての声で交渉することもできていくはず。

 会長は踊り手エバ・ジェルバブエナ、副会長は歌い手アルカンヘル。

エバと日本フラメンコ協会小島章司理事長。2019年3月東京。©Kyoko Shikaze

 事務局長にマリナ・エレディア、会計にドランテス、理事にロシオ・モリーナ、ロシオ・マルケス、アンドレス・マリンと第一線で活躍するアーティストたちの名が並びます。他にも創立会員にはマリア・パヘス、ミラグロス・メンヒバル、マイテ・マルティン、トマティート、ホセ・メルセ、ビセンテ・アミーゴ、ミゲル・ポベーダ、カルメン・リナーレスら錚々たるメンバーが揃っています。

 まだ生まれたばかりのスペインのフラメンコ協会ですが、必ず結果を残していくことでしょう。

 ホームページはこちらhttps://unionflamenca.org(スペイン語のみです)

「フラメンコ・アーティストは『声と自衛、法的防御』のためにウニオン・フラメンカをつくりました」ウエブから

なお、5月8日金曜日18時30分(スペイン時間。日本は9日深夜1時30分)からインスタライブで、アルカンヘルやロシオ・マルケス、マリナ・エレディアと弁護士が協会への質問などに答えるそうです。
https://www.instagram.com/union_flamenca/

●過去の【スペイン・フラメンコ復興ニュース】はこちら

関連記事

ページ上部へ戻る