【スペイン・フラメンコ復興ニュース】夏の公演あれこれ

ワクチン接種が進み、スペインにはかつての日常が戻ってきつつあります。

6月26日からは、街中でも近くに人がいない場合はマスクをはずしてもよくなり(公共交通機関内や屋内では必須です)、観光客もピーク時の1割程度かもしれませんが戻り始めているのでしょう、英語やフランス語が聞こえてくることが増えました。公演やフェスティバルも再開し始めています。

6月22日から7月17日までセビージャ県で開催されたイタリカ国際舞踊祭ではアンドレス・マリンやオルガ・ぺリセ、ハビエル・バロン、マリア・モレーノが新作を披露しました。ローマ時代の劇場やアルカラの城跡での野外公演です。

(写真はトレメンディータの歌で踊るマリア・モレーノ。©︎Lolo Vasco-Festival Internacional de Danza Italica)

他にもグラナダでは国際音楽舞踊祭が開催され、アンダルシア舞踊団が新作2作品を披露するなど、フラメンコ公演もいくつか行われました。他にも、アラアル、ウトレーラ、レブリーハなど、各地で、去年はできなかった夏のフェスティバルも行われています。

マドリードのサルスエラ劇場ではスペイン国立バレエ団の新作『ラ・べジャ・オテロ』が7月7日初演されました。ベルエポックのパリで活躍したダンサーで、欧州諸国の王たちの愛人でもあった彼女の人生をわかりやすくなぞるように描いた作品で、民族舞踊からフラメンコ、フレンチカンカンなど盛りだくさんで、誰もが楽しめるミュージカルのような作品でした。ベテラン、マリベル・ガジャルドやフランシスコ・ベラスコのようなベテランの存在感が印象的です。

またフォリーベルジェールのシーンで司会者(下の写真の中心)のほか、モナコ大公、バレエ教授の3役を歌い踊ったエドゥアルド・マルティネスも好演でした。

La Bella Otero ©︎María Alperi Ballet Nacional de España

なお、マドリードの街を歩いていてもフラメンコ公演のポスターが目立ちました。ファルキートは王立劇場で公演しましたし、秋にはグランビアの劇場でサラ・バラスが公演するようです。

また感染者数が増えてきているようですが、このままうまく、秋の公演までつながっていきますように。

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