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【スペイン・フラメンコ復興ニュース】ロサリオ・トレドの短編
- 2020/12/17
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カディス出身のフラメンコ舞踊家ロサリオ・トレド。今年の初めに新宿のタブラオ『ガルロチ』にも出演していたのを覚えている人も多いことでしょう。帰国後まもなくスペインは緊急事態となり、外出禁止が続きました。禁止は解除されてもかつてのように世界を舞台に踊ることはできていません。
そんな中、同じカディス出身の監督と作り上げたのが『メ・エンクエントロ』。私が私を見つけた、私はここにいる、そんな意味のタイトル通り、ロサリオの様々な面が見えてくる、ビデオダンサ、舞踊映像作品です。
カディス県べヘール・デ・ラ・フロンテーラにあるスタジオ、エスパシオ・シルベストレの中のあちこちで撮影されたロサリオの踊り。暮らしの中の自然な感じのフラメンコもあれば、舞台用に作られたような一曲もあります。作品作りのドキュメンタリー的な感じもあったり、現代舞踊的な要素があったり。明るくて陽気なフラメンカ、というイメージのロサリオですが、彼女の中の芝居心や、表現への意識、舞踊心など、様々な顔を見せてくれます。どれをとっても嘘がないロサリオ。
スタジオで練習中のロサリオをアナ・ソリニス監督が1日訪れロケハン、そして撮影はわずか二日。それ以外は全てリモートで作り上げたそうです。靴音を生かすため無音で踊ったところもあり、音楽は彼女が歌っているところ以外は後からの録音。ドイツ人パーカッション奏者のルヴェンのリズムも心に残ります。
「この状況だから生まれた作品」と言います。全てが止まってしまったからこそ、見えてくるもの、考えたこと、そんなものが詰まっていて、これが未来へと繋がっていく、新たなスタート地点になる、そんな感じがする作品です。
21分の旅。ぜひご覧ください。なお、期間限定公開のようなので、お早めに。
リンク https://vimeo.com/483976174
20日のスペイン時間夜22時からはインスタライブでロサリオ、監督、ルヴェンと映画のあれこれを語るイベントもあるそうです。