先日、マヌエラ・カラスコが、引退ツアーの一環としての日本公演で、多くのフラメンコ好きたちを魅了した渋谷のさくらホール。その同じ会場で、この週末、7月5、6、7日の三日間、アントニオ・ナハーロ舞踊団初の日本公演が行われます。
前スペイン国立バレエ団芸術監督のアントニオ。その就任前に自身の舞踊団で活動していました。スペイン国立バレエ団で上演された『セビリア組曲』も、元々は自分の舞踊団のために制作された作品でした。今回上演されるのはスペイン国立で初演された『アレント』のナハーロ舞踊団バージョンと、マドリードで初演された『ケレンシア』の二作品。どちらもスペイン舞踊ならではの美しさを堪能できる作品です。
とにかく美しい。
形の美しさ、動きの美しさ。クラシックバレエのようなテクニックで踊るエスクエラ・ボレーラの、バレエとは違う首の傾げ方、体の傾き。
華麗なバタ・デ・コーラでのパドドゥ。
カスタネットの妙義、迫力の群舞。
フラメンコ・フラメンコとはまた違う、とはいえ、フラメンコ・フラメンコにも通じる、伝統に根差しながらも現代的な感覚を取り込んだスペイン舞踊の多彩な魅力、ぜひ生で感じてください。