【スペイン・フラメンコ復興ニュース】ビエナル開幕

セビージャのビエナルが開幕しました。

この騒ぎの中、いち早く、「たとえオンラインででも」開催すると断言した世界最大のフラメンコ・フェスティバル。8月の公演は週末だけ、しかも新感覚なフラメンコばかりというプログラムです。会場はセビージャ市の北部にあるサン・ヘロニモ修道院の庭園に特設された舞台。

入り口には安全な距離を保つ、会場では常時マスク着用、椅子は動かさない、入退場時は決まりに従う、アルコールで手を消毒する、など、安全対策もきちんと取られています。会場も座席も消毒してるとか。

座席の間隔も通常より十二分に開いています。一緒にきた人以外と密接した隣同士にならないようにしています。

知り合いにあってもいつものような抱擁もほっぺったキスもなし。ひじとひじをぶっつけあう挨拶のみです。

さて公演。最初に書いたようにここでの公演はオーソドックスなものとは一味違うフラメンコ。それぞれに個性的で、フラメンコの無限の可能性を示唆しているようです。

14日に開幕を務めたレブリーハのギタリスト、リカルド・モレーノは自由な精神でフラメンコを再構築。オリジナリティに溢れる公演でした。翌日のラウル・カンティサーノはフラメンコをよく分かっているからこその実験音楽的なアプローチ。21日のアルトマティコはコンピューターを駆使したエレクトリックミュージック。新進気鋭の踊り手パウラ・コミトレとサックスのフアン・ヒメネスの3人で独自の宇宙を作り上げました。22日はビデオ・アーティスト、ロス・ボルブレ。フラメンコが入ったレイブ・パーティーという感じで踊り出したくなります。

Artomatico by Bienal

伝統的なフラメンコも大好きだけど、フラメンコは時代によって変わってきたわけで、コンピューターだってフラメンコの楽器/道具の一つとして認識されつつあるのでしょう。

フラメンコの可能性は無限大。ということを改めて感じています。

9月にはいよいよ、劇場での公演も始まります。

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